家計簿アプリを入れて、3日で止まった。レシートを溜めて、いつのまにか捨てた。そういう経験がある人は多いと思います。
そして「自分は家計管理に向いていない」と結論づけてしまう。ここが少しもったいないところです。
記録と把握は、別のこと
家計簿がやっているのは、過去に何を買ったかの記録です。1円単位で、項目ごとに、毎日。
一方、「この買い物をして大丈夫か」を判断するのに必要なのは、これから先どうなるかの見通しです。必要な情報は、実はもっと少なくて済みます。
- 手取りが月いくらか
- 生活費が月だいたいいくらか
- 今の貯金がいくらか
- 大きな支出の予定があるか
この4つが分かれば、見通しは立ちます。何にいくら使ったかの内訳は、なくても構いません。
生活費は「引き算」で出せる
とはいえ、記録していないと「生活費が月いくらか」が分からないのでは、と思うかもしれません。
これは引き算で出せます。半年前と今の口座残高を比べて、その差を月数で割る。それが「毎月手元に残っている金額」です。手取りからこれを引けば、おおよその生活費になります。
たとえば半年で30万円増えていたなら、毎月5万円ずつ残っている計算です。手取りが25万円なら、生活費はおよそ20万円。レシートを1枚も見ずに出せます。
もちろん多少の誤差はありますが、判断の材料としては十分です。細かい正確さより、そもそも数字があることの方が効きます。
内訳が要るのは、減らしたいときだけ
では家計簿がまったく無意味かというと、そうではありません。
支出を減らしたいと思ったときには、内訳が必要になります。どこが大きいか分からなければ、削る場所を選べないからです。
ただしその場合も、毎日つけ続ける必要はありません。1ヶ月だけ記録してみる、あるいはカードの明細を眺めるだけでも、大きい項目は見えてきます。特に固定費は毎月ほぼ同じなので、一度確認すれば当分は変わりません。
まず、雑でいいから数字にする
家計簿が続かなかったのは、意志が弱いからではなく、たいてい「続ける理由が薄かったから」です。記録そのものは、それ自体では何も教えてくれません。
先に見通しを立てて、「この支出をしても大丈夫」と分かる経験をすると、数字を見ることに意味が生まれます。順番としては、把握が先で、記録は必要になったらの方が続きやすいと思います。
まずは4つの数字を、だいたいの金額で入れてみてください。正確でなくても、感覚だけで悩んでいる状態からは確実に一歩進みます。