NISAで積立を始めると、「もっと積立額を増やした方がいいのでは」と考えるようになる人は多いです。一方で、「そもそも手元の現金がまだ少ない気がする」という不安もどこかに残っている。この2つ、どちらを優先すべきか迷う場面はよくあります。
NISAと現金は、そもそも役割が違う
NISAの積立は、時間をかけて資産を育てるためのお金です。含み損が出ることもありますし、必要なときにすぐ現金化して使う前提のお金ではありません。
一方で、生活防衛資金として置いておく現金は、急な出費や収入減があったときに、すぐに使える状態にしておくためのお金です。この2つは目的が違うので、「どちらが得か」という比べ方自体があまり意味を持ちません。
現金が少ない状態で積立を増やすとどうなるか
生活防衛資金が薄い状態で積立額だけを増やすと、何か予定外の出費が起きたときに、NISAで積み立てた資産を取り崩す必要が出てくることがあります。相場が下がっているタイミングでそれをやると、想定より目減りした金額を現金化することになりかねません。
逆に、現金を必要以上に厚くしすぎると、その分は増える機会を長く待たせることになります。どちらか一方が常に正解、ということはなく、「今の自分にとって、どのくらいの現金があれば安心して積立を続けられるか」という目安を、まず決めておくことが大事です。
目安を決めたら、あとは数字で確認するだけ
生活費の何か月分を最低ラインとして手元に残しておくかは、人によって違います。3ヶ月分でも6ヶ月分でも、正解は一つではありません。大事なのは、その目安を一度決めてしまえば、あとは今の積立額を続けながら、その最低ラインを下回らずにいられるかどうかを、感覚ではなく数字で確認できるということです。
「NISAを増やすべきか、現金を厚くすべきか」で迷ったら、まずは自分にとっての最低ラインを決めて、今の家計がその範囲に収まっているかを見てみるところから始めてみてください。