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エッセイ

「使ってはいけない」というブレーキが強すぎる人へ

貯蓄に余裕があっても、いざ使おうとすると強いブレーキがかかる。その理由と、外し方について。

欲しいものがあっても、旅行に行きたくても、「もったいない」「今は我慢すべき」というブレーキが先に来てしまう。貯蓄額を見れば余裕があるはずなのに、実際に使う段になると手が止まる。そういう人は珍しくありません。

ブレーキの正体は、たいてい「基準がないこと」

このブレーキは、性格の問題というより、「いくらまでなら使っていいのか」の基準を持っていないことから来ていることが多いです。基準がないと、使う金額の大小にかかわらず、「これは大丈夫なのか、それとも良くないのか」を判断する材料がありません。判断できないものに対しては、人は安全側に倒して「やめておく」を選びがちです。

つまりこのブレーキは、慎重さというより、情報不足に対する防衛反応に近いものです。

基準がないまま我慢を続けるコスト

基準を持たないまま我慢を続けることにも、実はコストがあります。今しかできない経験を先延ばしにし続けたり、必要以上に生活を切り詰めたりすることも、広い意味では失っているものがあるということです。貯めること自体は悪いことではありませんが、それが「なんとなく怖いから」という理由だけで続いているとしたら、一度見直す価値があります。

ブレーキを外すのに必要なのは、勇気ではなく基準

このブレーキを外すのに必要なのは、思い切りの良さではなく、判断のための基準です。「この金額までなら、決めておいた最低ラインを下回らずに使える」という具体的な数字が分かれば、あとは「使うかどうか」を自分の気持ちで選べばいいだけになります。使わない、という選択も、根拠を持って選べるようになります。

我慢するかどうかを、感覚だけで決め続ける必要はありません。今検討している金額を実際に入れてみると、「大丈夫」なのか「今は避けた方がいい」のか、はっきりします。

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